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河出文庫
出版社名:河出書房新社
出版年月:2022年12月
ISBN:978-4-309-41938-1
253P 15cm
若き日に薔薇を摘め/河出文庫 せ5-4
瀬戸内寂聴/著 藤原新也/著
組合員価格 税込
941
円
(通常価格 税込 1,045円)
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内容紹介・もくじなど
内容紹介:傷を恐れず、さあ、薔薇を摘みなさい――愛と孤独、老いと若さ、恋、仕事、家族、無縁社会、そして生と死。来し方行く末に思いを馳せつつ交わされた、二人の作家による29通の往復書簡。
世の中は益々末期現象を見せてきています。でも人間はしぶといので、どんな悪条件の中でも生きのびてゆくのではないでしょうか―生と死、愛と孤独、老いと若さ、恋、仕事、家族、そして無縁社会など、来し方行く末に思いをめぐらしつつ、作家同士、旧知の二人が交わす叡智に満ちた29の往復書簡。特別収録対談「死ぬな。生きろ。」瀬戸内寂聴×藤原新也。
もくじ情報:新也→寂聴―女性はしとやかな人ほど観音さまから般若のお面を付けかえたよ…(
続く
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内容紹介:傷を恐れず、さあ、薔薇を摘みなさい――愛と孤独、老いと若さ、恋、仕事、家族、無縁社会、そして生と死。来し方行く末に思いを馳せつつ交わされた、二人の作家による29通の往復書簡。
世の中は益々末期現象を見せてきています。でも人間はしぶといので、どんな悪条件の中でも生きのびてゆくのではないでしょうか―生と死、愛と孤独、老いと若さ、恋、仕事、家族、そして無縁社会など、来し方行く末に思いをめぐらしつつ、作家同士、旧知の二人が交わす叡智に満ちた29の往復書簡。特別収録対談「死ぬな。生きろ。」瀬戸内寂聴×藤原新也。
もくじ情報:新也→寂聴―女性はしとやかな人ほど観音さまから般若のお面を付けかえたように豹変しますからね。;寂聴→新也―八十数年も生きすぎたら、たいていのことに驚かなくなってしまって、心に水気が切れてしまうのです。;新也→寂聴―いつも女性のことをわかっていたつもりでいたのは、男の生理の範囲内で女性を理解していたということが自分が女を演じる局面になってはじめてわかりました。;寂聴→新也―この年になってようやく、私は「家族」の絆ということを考えさせられることが多くなりました。自分で断ち切った自分の家族の絆のことです。;新也→寂聴―影かたちもなく消滅した過去をより多く所有している者、そして肉親や知己の死をより多く経験している人ほど自分の存在が幻のように思えてくるはずです。;寂聴→新也―幻人にも痛みや痒さはあるのでしょうか。冗談でなく、私も時々、自分が生きているのか、あの世の人間になっているのか、ふっとわからなくなる時があります。;新也→寂聴―人間に生き方やモラルを教えるのは何も宗教や教育である必要はなく、そしてハウツーである必要はなく、優れた恋愛小説で十分だと思うのです。;寂聴→新也―私は子供のように、いつでも何に対してでも全力を傾けて走りつづけていますので、子供が遊び疲れた果てに、バタッと倒れてそのまま睡ってしまうように、倒れるその時まで、自分の体力の限界を予測することが出来ません。;新也→寂聴―我執の強い人ほど幸福の分母が大きいわけですからそれを埋めるための多くの苦しみを抱え込み、結果的に幸福から遠のくのではないかと思っています。;寂聴→新也―ふと、自分が今、幸せになっているのではないかと気づく時、私は内心ひどくあわてふためき、その幸福らしいものを破壊したくなるのです。〔ほか〕
著者プロフィール
瀬戸内 寂聴(セトウチ ジャクチョウ)
1922年、徳島県生まれ。作家、僧侶。東京女子大学卒業。63年『夏の終り』で女流文学賞、92年『花に問え』で谷崎潤一郎賞、2001年『場所』で野間文芸賞、11年『風景』で泉鏡花文学賞を受賞。2006年、文化勲章を受章。2021年11月、逝去
瀬戸内 寂聴(セトウチ ジャクチョウ)
1922年、徳島県生まれ。作家、僧侶。東京女子大学卒業。63年『夏の終り』で女流文学賞、92年『花に問え』で谷崎潤一郎賞、2001年『場所』で野間文芸賞、11年『風景』で泉鏡花文学賞を受賞。2006年、文化勲章を受章。2021年11月、逝去
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世の中は益々末期現象を見せてきています。でも人間はしぶといので、どんな悪条件の中でも生きのびてゆくのではないでしょうか―生と死、愛と孤独、老いと若さ、恋、仕事、家族、そして無縁社会など、来し方行く末に思いをめぐらしつつ、作家同士、旧知の二人が交わす叡智に満ちた29の往復書簡。特別収録対談「死ぬな。生きろ。」瀬戸内寂聴×藤原新也。
もくじ情報:新也→寂聴―女性はしとやかな人ほど観音さまから般若のお面を付けかえたよ…(続く)
世の中は益々末期現象を見せてきています。でも人間はしぶといので、どんな悪条件の中でも生きのびてゆくのではないでしょうか―生と死、愛と孤独、老いと若さ、恋、仕事、家族、そして無縁社会など、来し方行く末に思いをめぐらしつつ、作家同士、旧知の二人が交わす叡智に満ちた29の往復書簡。特別収録対談「死ぬな。生きろ。」瀬戸内寂聴×藤原新也。
もくじ情報:新也→寂聴―女性はしとやかな人ほど観音さまから般若のお面を付けかえたように豹変しますからね。;寂聴→新也―八十数年も生きすぎたら、たいていのことに驚かなくなってしまって、心に水気が切れてしまうのです。;新也→寂聴―いつも女性のことをわかっていたつもりでいたのは、男の生理の範囲内で女性を理解していたということが自分が女を演じる局面になってはじめてわかりました。;寂聴→新也―この年になってようやく、私は「家族」の絆ということを考えさせられることが多くなりました。自分で断ち切った自分の家族の絆のことです。;新也→寂聴―影かたちもなく消滅した過去をより多く所有している者、そして肉親や知己の死をより多く経験している人ほど自分の存在が幻のように思えてくるはずです。;寂聴→新也―幻人にも痛みや痒さはあるのでしょうか。冗談でなく、私も時々、自分が生きているのか、あの世の人間になっているのか、ふっとわからなくなる時があります。;新也→寂聴―人間に生き方やモラルを教えるのは何も宗教や教育である必要はなく、そしてハウツーである必要はなく、優れた恋愛小説で十分だと思うのです。;寂聴→新也―私は子供のように、いつでも何に対してでも全力を傾けて走りつづけていますので、子供が遊び疲れた果てに、バタッと倒れてそのまま睡ってしまうように、倒れるその時まで、自分の体力の限界を予測することが出来ません。;新也→寂聴―我執の強い人ほど幸福の分母が大きいわけですからそれを埋めるための多くの苦しみを抱え込み、結果的に幸福から遠のくのではないかと思っています。;寂聴→新也―ふと、自分が今、幸せになっているのではないかと気づく時、私は内心ひどくあわてふためき、その幸福らしいものを破壊したくなるのです。〔ほか〕