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出版社名:講談社
出版年月:2023年10月
ISBN:978-4-06-532257-4
365P 19cm
幻のレコード 検閲と発禁の「昭和」
毛利眞人/著
組合員価格 税込 2,079
(通常価格 税込 2,310円)
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内容紹介・もくじなど
内容紹介:本書は当時最新の、音声にかかわるメディアであったレコードの検閲について、内務省当局の記録である『出版警察報』をメイン史料として浮き彫りにします。レコードは最新の音声・映像メディアであるラジオ・映画に比して、一般大衆が実際に手元に置けるという点で従来の書物と地続きのものでしたが、再生装置の必要性、享受の複数性・同時性などの特徴から従来の「活字の取り締まり」とは違う位相を呈することになりました。レコード検閲は内務省警保局図書課レコード検閲係(のち検閲官)がおこないましたが、官と民の意見のすり合わせをする「内閲」や「懇談」を通じて、やがて発禁を避けるためのレコード会社による自主検閲(=自粛…(続く
内容紹介:本書は当時最新の、音声にかかわるメディアであったレコードの検閲について、内務省当局の記録である『出版警察報』をメイン史料として浮き彫りにします。レコードは最新の音声・映像メディアであるラジオ・映画に比して、一般大衆が実際に手元に置けるという点で従来の書物と地続きのものでしたが、再生装置の必要性、享受の複数性・同時性などの特徴から従来の「活字の取り締まり」とは違う位相を呈することになりました。レコード検閲は内務省警保局図書課レコード検閲係(のち検閲官)がおこないましたが、官と民の意見のすり合わせをする「内閲」や「懇談」を通じて、やがて発禁を避けるためのレコード会社による自主検閲(=自粛)という仕組みができあがります。敗戦後、検閲は憲法によって禁止され、GHQによる占領期を除いて公式にはおこなわれてはいませんが、クレームを恐れるレコード会社や放送局の自主規制が検閲の役割を果たしているという点で、その仕組みはいまなお変わっていません。さらにSNSの普及によって検閲はいまや一般大衆の手に委ねられたとさえいえ、企業が自粛する構図ができあがっているのです。本書は「昭和」という時代における音声メディアと権力との関係、メディア自身のありようがどのようなものであったかをさぐります。また、本書ではこれまで取り上げられることのなかったレコード検閲係(官)小川近五郎という人物の実像に迫ります。レコード検閲で下級官僚が果たした役割をたどりつつ、その人間味をも含めて「現場からの歴史」を描きます。
いまもなお続く「指導」と「自主規制」の巧妙にして隠微な構造。文字は取り締まれても、音声に権力の網はかけられるのか―?
もくじ情報:第1章 レコードというメディア;第2章 レコードにも検閲を!;第3章 出版法改正;第4章 レコード検閲係・小川近五郎;第5章 “忘れちゃいやョ”と“あゝそれなのに”;第6章 昭和十二年の転機;第7章 便乗と動員;第8章 戦時体制下のレコード検閲;第9章 夢去りぬ
著者プロフィール
毛利 眞人(モウリ マサト)
1972年、岐阜県郡上市生まれ。音楽・レコード史家/音楽評論家。高校時代より地元紙にコラムを寄稿。大阪芸術大学中退後、中古レコード店勤務を経てライターとなる。専門は近代音楽と文化史、日本洋楽史、世界と日本のレコード史。ボン大学・片岡プロジェクト及び早稲田大学演劇博物館招聘研究員。SP盤復刻CDの音源提供・監修を手がけるほか、蓄音機を用いたコンサート・講座を開催している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
毛利 眞人(モウリ マサト)
1972年、岐阜県郡上市生まれ。音楽・レコード史家/音楽評論家。高校時代より地元紙にコラムを寄稿。大阪芸術大学中退後、中古レコード店勤務を経てライターとなる。専門は近代音楽と文化史、日本洋楽史、世界と日本のレコード史。ボン大学・片岡プロジェクト及び早稲田大学演劇博物館招聘研究員。SP盤復刻CDの音源提供・監修を手がけるほか、蓄音機を用いたコンサート・講座を開催している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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