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出版社名:六一書房
出版年月:2024年3月
ISBN:978-4-86445-177-2
259P 30cm
動物・植物・鉱物から探る古代中国/日中共同研究成果報告書 3
中村慎一/編
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内容紹介・もくじなど
われわれ現代人の日々の生活において、動物・植物・鉱物といったいわゆる自然物との関係はきわめて希薄になっている。しかし、新石器時代の中国においては、食料として、道具の材料として、あるいは建材として、自然物は日常に存在していた。生活文化の大部分を自然物が占めていたと言い換えてもよい。考古学的遺跡から出土する遺物のうち、何らかの形で人の手が加わったものを人工遺物、加わっていないものを自然遺物と考古学者は呼びならわしている。しかし、その区別は便宜的なものにしかすぎない。人工遺物であっても、その素材は粘土(土器)、石塊(石器)、樹木(木器)、動物骨(骨器)といった自然物であることに変わりはない。そこに、…(続く
われわれ現代人の日々の生活において、動物・植物・鉱物といったいわゆる自然物との関係はきわめて希薄になっている。しかし、新石器時代の中国においては、食料として、道具の材料として、あるいは建材として、自然物は日常に存在していた。生活文化の大部分を自然物が占めていたと言い換えてもよい。考古学的遺跡から出土する遺物のうち、何らかの形で人の手が加わったものを人工遺物、加わっていないものを自然遺物と考古学者は呼びならわしている。しかし、その区別は便宜的なものにしかすぎない。人工遺物であっても、その素材は粘土(土器)、石塊(石器)、樹木(木器)、動物骨(骨器)といった自然物であることに変わりはない。そこに、狭義の考古学者だけではなく、人類学、動・植物学、遺伝学、分析化学、地球化学などの専門家が研究に参画する必然性が生まれる。本書は、そうした研究者グループにより進められている日中共同研究プロジェクトの研究成果の一部を収めたものである。「1 遺物の考古学的研究」「2 動植物遺体に関する研究」「3 出土遺物の考古科学的研究」の3部構成としたが、この区分もまた便宜的なものである。いわゆる文系の学問と考えられている考古学であるが、実は自然科学者との協働なくしてはもはや成り立たなくなっている。逆に言えば、自然科学との学際的連携によって考古学は新たな飛躍のチャンスを手に入れた。伝統的な学問としての「中国語」の世界に新風を吹き込もうとする研究者たちの奮闘する姿がここにある。
もくじ情報:1 遺物の考古学的研究(田螺山遺跡出土石器とその使用痕分析;跨湖橋遺跡出土木器;田螺山出土木器(2) ほか);2 動・植物遺体に関する研究(現代カザフスタンにおけるキビとアワ;銭塘江流域新石器時代前半の環境と生業の実態;良渚古城遺跡群・鍾家港南段地点および卞家山地点出土の鳥類遺体 ほか);3 遺物の考古科学的研究(中国産水銀朱を用いた古代日本の遺跡の時代変遷と地域性;田螺山遺跡出土のチャノキとみられる遺物のDNA分析にむけて)

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