レニングラード数学オリンピアードは１９３４年の春に初めて開催された、旧ソ連で最も古く歴史のある数学コンテストです。本書は、現地の５年生（日本の中学校１年生の学年に相当）コンテストとして開催されていた問題のなかで、１９７９‐１９９２年に出題された問題より構成される問題集です。本書の構成は、ポリアの『いかにして問題をとくか』における問題解決の４ステップ―「問題を理解する」、「計画を立てる」、「計画を実行する」、「振り返る」―にならっており、問題の内容に応じて分類分けがされ、問題に取り組む際に手助けとなる例題も与えられており、さらに発展的な内容まで紹介されております。学生を指導する立場の方が学生と一緒にこの問題集に取り組むことで、学生の論理的思考力を育むきっかけや、数学を探究するヒントを得ることもできます。対象となる学生の習熟度に応じて、幅広い取り組みを促すことができます。
もくじ情報：第１章　問題を理解する（１９７９；１９８０　ほか）；第２章　計画を立てる（差に関する問題；パリティ（偶奇性）　ほか）；第３章　計画を実行する（１９７９；１９８０　ほか）；第４章　振り返る（差に関する問題；パリティ（偶奇性）　ほか）

山下　登茂紀(ヤマシタ　トモキ)
近畿大学理工学部　教授