六歳の頃、ロドニー・ミューレンは脚に矯正器具をつけた家族のはみ出し者だった。それが十四歳になると、彼はフリースタイルスケートボードのワールドチャンピオンとなっていた。それから十年間、彼は一度しかコンテストで負けを喫していない。アナーキーさが求められるスケートボード界で、彼のようなオタクがどのように名声を得たのか？牛しかいない農場の片隅でスケートボードを覚え、十代で世界中を旅しながら三十五ものワールドタイトルを獲得。現代スケートボードの基盤となるトリック、フラットでのオーリーやキックフリップを編み出した歴史に残る偉大なるスケートボーダー。摂食障害、睡眠障害、高利貸しのコミカルな逸話、オカルトマニアの親戚、ＦＢＩ。本書は無一文のスケーターから大富豪へと変貌を遂げたロドニー・ミューレンの奇妙な半生を描いた物語である。
もくじ情報：形のない家；うすのろの子育て；スケートボードとマリファナ；終焉の幕開け；コンテストからの逃避；ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ；ベストキッドスクール・オブ・スケート；勝利、そして敗北；プロへの転向；執行猶予；スケートボードに乗ったネズミ；嵐の予感；骨と皮；初めての敗戦；腐敗の果て；「現実」そしてフロリダ大学；大脱走；ニューカンパニー；高利貸しとスケート競争；フィヨルドからのダイブ；キスマークと帰郷；史上最悪のビジネスマン；死の宣告；再出発；ナードの恋、そしてデビルマン；父さんへの電話；この世の終わり；エンジョイ！；オールモスト

ミューレン，ロドニー(ミューレン，ロドニー)
最多優勝記録を誇る元フリースタイルのワールドチャンピオン。現代スケートボードの基盤を築き、トランスワールド誌の２００２年度スケーター・オブ・ザ・イヤーに選ばれる。妻とロサンゼルス、カリフォルニアに在住