歴史地理の記録ではなく、文字表現という観点を軸に「風土記」の文学性を究明する書。木簡や金石文など最新の研究成果を踏まえる。

現存する「風土記」それぞれの書記世界や、中国文学を志向した『常陸国風土記』の表現基盤などを解明し、文字表現という観点を軸に「風土記」の文学性を究明。日本や韓国から出土した木簡や金石文などにより明るみにされ、風土記に影響を与えたであろう最新の「文字世界」研究成果を踏まえる。
もくじ情報：第１章　風土記前史；第２章　風土記の文章表現；第３章　常陸国風土記の文字表現；第４章　美文への志向（一）香島郡「童子女松原」；第５章　香島郡「童子女松原」の「処」字は「〓」字か；第６章　美文への志向（二）茨城郡「高浜之海」；第７章　『豊後国風土記』・『肥前国風土記』の文字表現；第８章　西海道乙類風土記の文字表現；第９章　各国風土記の文字表現

瀬間　正之(セマ　マサユキ)
１９５８年生まれ。上智大学文学部教授（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）