介護は周囲に理解され難い報いられることの少ない労働である。主に家庭で介護に携わる人たちが何をより所にして生きるかを示唆した書。

介護者が自分の苦しみの正体を知り、終わりの見えない介護と向き合う７つの指針を、「曖昧な喪失」で知られる家族心理の世界的権威がアドバイス。
もくじ情報：第１章　認知症がもたらす曖昧な喪失―失っていくことと生き続けることがいかに共存するか；第２章　喪失と悲嘆が引き起こす複雑な問題；第３章　ストレスと対処と復元力；第４章　終結という神話；第５章　心の家族；第６章　家族の儀式と祝い事と集い；第７章　七つの指針―認知症と歩むために；第８章　美味なる曖昧；第９章　ほどほどに良い関係

和田　秀樹(ワダ　ヒデキ)
１９６０年大阪府生まれ。１９８５年東京大学医学部卒。東京大学医学部付属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学学校国際フェローを経て、現在、精神科医。国際医療福祉大学大学院教授（臨床心理学）。和田秀樹こころと体のクリニック院長。一橋大学経済学部非常勤講師。川崎幸病院精神科顧問