２０年以上、脚本家兼映画監督であるギレルモ・デル・トロは、地道に独自の世界を構築してきた。『ヘルボーイ』、『パンズ・ラビリンス』、『パシフィック・リム』など、彼の作品は観る者の心を掴んで離さない。ギレルモは本著にて、初めて自身の創作ノートや蒐集物の数々を披露、その独創的かつアーティスティックなモチーフを通じ、彼の作品に秘められた素晴らしいインスピレーションやアイデアたちを明らかにした。次々と登場する豊富なイラストや映画資料、細やかな解説やインタビューを通じて、世界で最もクリエイティブな人物の空想世界を探索し、ギレルモ世界への造詣を深めてほしい。
もくじ情報：コレクション（荒涼館；グラフィック・インスピレーション；象徴派アートへの深い思い；映画制作論；ストーリーテリング；ギレルモが愛するホラーの重鎮たち；アイデアを育むもの）；創作ノート（クロノス；ミミック；デビルズ・バックボーン；ブレイド２；ヘルボーイ；バンズ・ラビリンス；ヘルボーイ／ゴールデン・アーミー；パシフィック・リム）；未完プロジェクト（ミート・マーケット；メフィストの橋；リスト・オブ・セブン；闇の左手；狂気の山脈にて）

トロ，ギレルモ・デル(トロ，ギレルモデル)
映画監督・脚本家・小説家。１９６４年１０月９日、メキシコ出身。少年時代から映画作りにいそしみ、大御所メイクアップアーティスト、ディック・スミスのもとで特殊メイクアップや特殊効果を学ぶ。経験を積みながら短編やＴＶシリーズを手掛けた後、１９９２年『クロノス』で劇場長編映画デビュー。これが数々の映画賞に輝くなど飛躍のきっかけとなり、『ミミック』（９７）でハリウッド・デビューを果たす。２００１年にはペドロ・アルモドバル共同製作による『デビルズ・バックボーン』を監督。またウェズリー・スナイプス主演の人気シリーズ続編『ブレイド２』（０２）を演出し、大ヒットとなった。０４年には原作コミックの大ファンで念願だった『ヘルボーイ』の映画化を実現。そして、『パンズ・パラダイス』（０６）がアカデミー賞やカンヌ国際映画祭をはじめ各方面で絶賛され、気鋭のフィルム・メーカーとして高い評価を得ることとなった。その後、ＳＦ怪獣映画『パシフィック・リム』（１３）で世界を熱狂の渦に巻き込み、『シェイプ・オブ・ウォーター』（１７）では、ベネチア国際映画祭金獅子賞、ゴールデングローブ賞監督賞、作曲賞、アカデミー賞作品賞、監督賞、作曲賞、美術賞他、多くの映画賞を受賞。名実ともにＳＦファンタジー界を牽引する世界的な映像作家の仲間入りを果たしている（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）