『クマのプーさん』の翻訳者で、子ども達のために奔走した児童文学の第一人者・石井桃子。一家の働き手として昼夜働き通しの子役時代から、その鋭い眼差しで周囲を見ていた名優・高峰秀子。才気溢れる二人がのこした作品は、時代を超えて輝きを放つ。豊かな表現力で紡がれた情感溢れるエッセイ集。
もくじ情報：ジグソーパズルのように（川上弘美）；石井桃子　第１章　『幼ものがたり』より（「どっちがすき？」；黒いねこ　ほか）；石井桃子　第２章　戦争ちゅうと戦後（生きているということ；自作再見「ノンちゃん雲に乗る」　ほか）；高峰秀子　第１章　『わたしの渡世日記』より（猿まわしの猿；土びんのふた　ほか）；高峰秀子　第２章　ちょっといい話（ダイヤモンド；縫いぐるみのラドン　ほか）

石井　桃子(イシイ　モモコ)
１９０７（明治４０）年、埼玉県生まれ。日本女子大学校卒業後、出版社に勤務。戦後、宮城県で農業・酪農に従事。５８年、「かつら文庫」を開設。２００８年、逝去