戦後５０年の世界経済はそれ以前の時期に比べて順調な発展をとげてきた。とりわけ１９５０、６０年代は資本主義の「黄金期」ともいわれるが、その原因の一つが国際経済体制にあったことは疑いないだろう。ＩＭＦ、ＧＡＴＴなどの国際経済機構がどのような事情で誕生し、いかなる働きをしたのか、またなぜある時点から機能不全に陥ったのだろうか。本書はこのような疑問を「覇権国」の盛衰という視点から考える。
もくじ情報：国際経済体制とは何か；１　パクス・アメリカーナ；２　戦後経済の再建；３　資本主義の「黄金期」；４　世界経済の多極化