内容紹介：内容概略　ドッグイヤーで進展する情報通信技術（ＩＴ）は、都市の分散をもたらすのか、それとも更なる集中を招くのか？　ＩＴは距離や場所、時間の制約を解き放ち、人々のユビキタスな交流を実現すると期待される一方で、人口や経済の都市部への集中は加速する兆しを見せており、ＩＴの普及が都市構造に与える影響は研究者や政策立案者の間で大きな関心を呼んでいる。　本書は、ＩＴ化の進展が都市に与える影響などを、応用ミクロ経済学の観点から論じたものである。特に第２～３章では、電子的な交流が直接的な交流の機会を減少させ、地方への分散化が進むという通念に対し、逆に情報通信が都市の魅力を向上させ、集中を加速させうる分析枠組みを提示した。また実証分析でも、様々な情報通信メディアの定量データを活用し、都市における情報フローの交流や情報通信と交通の相互依存関係等を検証した。包括的なメディアの地域データを用いた計量分析は内外初の先駆的な試みであり、都市における情報の役割に焦点を当てた意欲作である。（欧文図書）
もくじ情報：１　Ｉｎｔｒｏｄｕｃｔｉｏｎ；２　Ｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎ　Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ　ａｎｄ　Ｃｉｔｉｅｓ；３　Ｔｅｌｅｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎｓ　ａｎｄ　Ｔｒａｎｓｐｏｒｔａｔｉｏｎ；４　Ｄｅｒｅｇｕｌａｔｉｏｎ　ａｎｄ　Ｐｒｏｄｕｃｔｉｖｅ　Ｅｆｆｉｃｉｅｎｃｙ　ｉｎ　ｔｈｅ　Ｔｅｌｅｐｈｏｎｅ　Ｉｎｄｕｓｔｒｙ