真実を語る者のみが持ちうる力強さで読者を魅了する古田古代史学。いわゆる定説・公理に素朴な疑問を持ち、創見に満ちた史料の再検討で導き出された証明は、古代史研究に驚くべき地殻変動をもたらした。本書では、自らの研究方法を含めて、邪馬一国の国号や古代鏡など、『「邪馬台国」はなかった』など初期三部作での論証に新たな観点から検討を加え、より強固なものとする。好評の古代史コレクション第二六巻。
もくじ情報：倭国紀行；わたしの学問研究の方法について；邪馬壹国の論理性―「邪馬台国」論者の反応について；「謎の四世紀」の史料批判；古代史の虚像―その骨組みを問う；邪馬壹国の証明；古代史を妖惑した鏡；九州王朝の史料批判―藪田嘉一郎氏に答える；邪馬壹国と家；古代船は九州王朝をめざす

古田　武彦(フルタ　タケヒコ)
１９２６年福島県生まれ。旧制広島高校を経て、東北大学法文学部日本思想史科において村岡典嗣に学ぶ。長野県松本深志高校教諭、神戸森高校講師、神戸市立湊川高校、京都市立洛陽高校教諭を経て、１９８０年龍谷大学講師。１９８４～９６年昭和薬科大学教授。２０１５年歿（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）