内容紹介：１６６３年、スピノザの名を冠して生前に公刊された唯一の著作。『デカルトの哲学原理』はデカルト哲学の再構成であり、その付録『形而上学的思想』は近世スコラ学の形式によりデカルト形而上学の展開を試みる。スピノザは当時逆風にさらされていたデカルト主義を自らの哲学の堡塁とし、本作品によって哲学研究者として「デビュー」した。
近世スコラ哲学とデカルト哲学とが交差する１７世紀オランダ。時代の転換期にスピノザが世に問うたデビュー作にして、生前その名を冠して刊行された唯一の著作。
もくじ情報：デカルトの哲学原理；形而上学的思想

上野　修(ウエノ　オサム)
１９５１年生。大阪大学名誉教授