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出版社名:みすず書房
出版年月:2025年4月
ISBN:978-4-622-09730-3
317P 20cm
アンチ・アンチエイジングの思想 ボーヴォワール『老い』を読む
上野千鶴子/著
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内容紹介・もくじなど
老いには誰も抗えない。それなのに、私たちはなぜ老いを恐れるのだろう。平均寿命が延び、老人としての生が長くなったことで、誰もが老いに直面すると同時に不安も高まっている。自分が老いたことを認めたくないのは、社会が老いを認めないからだ。それを惨めにしているのは文明のほうなのだ。「老いは文明のスキャンダルである」―この言葉に導かれて、ボーヴォワール『老い』への探究がはじまる。さらに日本の介護の現場を考察し、ボーヴォワールのみた景色の先へと進む。認知症への恐怖、ピンピンコロリという理想、安楽死という死の権利。その裏側にある老いへの否定から見えてくるのは、弱いまま尊厳をもって生ききるための思想がぜひとも必…(続く
老いには誰も抗えない。それなのに、私たちはなぜ老いを恐れるのだろう。平均寿命が延び、老人としての生が長くなったことで、誰もが老いに直面すると同時に不安も高まっている。自分が老いたことを認めたくないのは、社会が老いを認めないからだ。それを惨めにしているのは文明のほうなのだ。「老いは文明のスキャンダルである」―この言葉に導かれて、ボーヴォワール『老い』への探究がはじまる。さらに日本の介護の現場を考察し、ボーヴォワールのみた景色の先へと進む。認知症への恐怖、ピンピンコロリという理想、安楽死という死の権利。その裏側にある老いへの否定から見えてくるのは、弱いまま尊厳をもって生ききるための思想がぜひとも必要だということだ。ひとが最後の最後まで人間らしく生きるには、徹底的な社会の変革が必要なのだ。老いて弱くなることを否定する「アンチエイジング」にアンチをとなえ、老い衰え、自立を失った人間が生きる社会を構想する。
もくじ情報:老いは文明のスキャンダルである;文化の中の老い;歴史の中の老い;近代化の中の老い;「生きられた経験」としての老い;知職人の老い;老いと性;女性の老い;高齢者福祉の起源;ボケ老人へ向ける眼;アンチ・エイジズム;三つの死;「死の自己決定」はあるか;ボーヴォワールの「宿題」;「自立神話」を超えて
著者プロフィール
上野 千鶴子(ウエノ チヅコ)
1948年生まれ。社会学者、東京大学名誉教授、認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
上野 千鶴子(ウエノ チヅコ)
1948年生まれ。社会学者、東京大学名誉教授、認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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