|
内容紹介・もくじなど
著者プロフィール
清水 俊史(シミズ トシフミ)
仏教学者。2013年、佛教大学大学院博士課程修了、博士(文学)。日本学術振興会特別研究員PD、佛教大学総合研究所特別研究員などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 清水 俊史(シミズ トシフミ)
仏教学者。2013年、佛教大学大学院博士課程修了、博士(文学)。日本学術振興会特別研究員PD、佛教大学総合研究所特別研究員などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) |
法事の際…(続く)
法事の際にお布施の額を僧侶に尋ね、「お気持ちです」と言われて困ったことはないだろうか。仏教の教えでは「お布施」はサービスへの対価でなく「善業」(よい報いを生むもとになる行為)だ。大事なのはお布施をしたいという「意思」=お気持ちなので、僧侶の側から金額を示すことはない。だが、禁欲や財産放棄などの「戒」が守られない日本仏教では、お布施を受けるに値する僧侶は存在しないとも言える。そんな中でのお布施とは何なのか。お布施のモヤモヤを解き明かし、形骸化した現代日本仏教に問題提起する一冊。
もくじ情報:第一章 お布施の起源と役割―初期仏典を中心に(お布施の起源―バラモン教の祭祀と布施の意義;お布施の意味の転換―祭祀の報酬から、修行者への贈与へ ほか);第二章 少ないお布施で大きな功徳を得る方法(「貧女の一灯」の物語をどう理解するか;布施する金額は果報の大きさにかかわるのか―動機と心の状態 ほか);第三章 在家化する日本仏教とお布施(末法と無戒;在家化する僧侶たち―戒と律の教理から ほか);第四章 日本仏教におけるお布施と悟り(日本仏教の特殊事情;浄土宗におけるお布施と悟り ほか);終章 現代におけるお布施の意義を再定義する(総括:お布施の意味と目的;反省する日本仏教と、開き直る日本仏教 ほか);より深く検討するために