第一次大戦下、召集令状を受けとった主人公たちは信念を持って戦うことを拒否し、「良心的兵役拒否者」として生きる。真実の物語。

１９１６年、イギリスでは第一次世界大戦が長びきそうな様相を見せ始めており、兵士不足から初の徴兵制が制定された。召集令状を受け取った主人公、３０歳のハワードと２０歳のアルフレッドは、戦うことを拒んだため、良心的兵役拒否者として、世間から後ろ指をさされ、軍部からも体罰を受けたり脅かされたりする。しかし彼らは最後まで圧力に屈することなく信念を貫いていく…。

セジウィック，マーカス(セジウィック，マーカス)
１９６８年イギリスのケント州生まれ。英語教師を経て、児童書の出版にたずさわりながら小説を書く。初めて書いた小説「Ｆｌｏｏｄｌａｎｄ」（邦題未訳）がブランフォード・ボウズ賞を受賞するなど注目を浴び、その後、「Ｗｉｔｃｈ　Ｈｉｌｌ」（邦題「魔女が丘」理論社）はエドガー賞、「Ｔｈｅ　Ｄａｒｋ　Ｈｏｒｓｅ」（邦題「ザ・ダークホース」理論社）は２００２年ガーディアン賞とカーネギー賞の最終候補になるなど話題作を次々と発表している。木版や石版画も得意とし、バンドのライブでイギリス各地を回ったりと、才能あふれる作家である