九代目團十郎とは何者なのか。伝統と革新を体現した名優から我々は何を学ぶべきか―。弁慶、由良助、熊谷、加藤清正、八重垣姫、花子、長兵衛―歌舞伎十八番や荒事、活歴から世話物、女形、舞踊まで、全三十四役について当時の新聞劇評や著作物から読み解き、その芸の真髄に迫る。九代目の貴重な写真も多数収載。
もくじ情報：今、なぜ、九代目團十郎か；花川戸助六；武蔵坊弁慶；荒獅子男之助；和藤内；大星由良助（四段目）；大星由良助（七段目）；一條大蔵長成；大判事清澄；浮世又平〔ほか〕

渡辺　保(ワタナベ　タモツ)
演劇評論家。昭和１１年、東京都生まれ。東宝演劇部を経て、４０年『歌舞伎に女優を』で評論家デビュー。『女形の運命』で芸術選奨文部大臣新人賞、『四代目市川団十郎』で芸術選奨文部大臣賞、『娘道成寺』『黙阿弥の明治維新』で読売文学賞を受賞。平成２８年度日本芸術院賞・恩賜賞受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）