内容紹介：女になりたいのではない、「私」でありたい――ゆるやかな絶望を生きる男が人生で唯一望んだのは、美しくなることだった。平成生まれ初の芥川賞作家、鮮烈のデビュー作。第５６回文藝賞受賞作。
ゆるやかな絶望を生きる大学生の「私」は、バイトで稼いだ金をデリヘルと美容に費やす日々。やがて女性の服を買い、「美しさを人に認められたい」と願うようになる。しかし人生で唯一抱いたその望みが、理不尽な暴力を運んできて―。平成生まれ初の芥川賞作家、鮮烈のデビュー作。第５６回文藝賞受賞。

遠野　遥(トオノ　ハルカ)
１９９１年、神奈川県生まれ。２０１９年、『改良』で第５６回文藝賞を受賞しデビュー。２０２０年『破局』で第１６３回芥川龍之介賞を受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）