内容紹介：大学教授が強姦未遂でタイからの留学生に訴えられた。訴えられた教授は東南アジアでの幼児売春・虐待に対し、人権派の論理を展開していた。彼は留学生に誘われたと反論する。その後、まったく無関係と思われる放火殺人事件の容疑線上にも教授が浮かび上がる。だが事件直後、教授も何者かに殺害されてしまう。二転三転する結末、そして意外な真犯人。深谷ミステリーの真髄、ここに！
大学教授の針生田がタイ人留学生ヤンに対する強姦未遂容疑で逮捕された。針生田はヤンに誘われたと反論、結果は不起訴となった。ヤンから相談を受けた弁護士の香月佳美は、針生田に対する民事訴訟の準備を進める。だがその後、埼玉で起きた放火殺人の被害者女性に針生田が二百万円を振り込んでいたことが判明。無関係と思える二つの事件が結びついたとき、衝撃の真実が浮かび上がる！？

深谷　忠記(フカヤ　タダキ)
１９４３年東京都生まれ。東京大学理学部卒。８２年『ハーメルンの笛を聴け』で第２８回江戸川乱歩賞候補となる。８５年『殺人ウイルスを追え』で第３回サントリーミステリー大賞佳作（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）