日本の産業が、文化・思想の普遍との対決の陥穽を打破し、真に覚醒するための羅針盤。米国ベンチャー企業との合弁事業経営という「新世界」。現実の事業展開で下した生身の決断とは、いかなるものであったか。本書は、日本のベンチャービジネス黎明期における、ある経営者の人生物語ではあるが、展開される事例分析は、マックス・ウェーバー社会学における「理念型」プロトタイプとして抽出された肥沃な分析ツール集を成す。現代、当該分野の最前線にある者、この道を歩まんとする後学の徒を、それぞれの「新世界」への解纜へと誘う。
もくじ情報：第１章　ベンチャー事業（ＶＢ）・ベンチャー資本（ＶＣ）の日米比較；第２章　「事例研究」（Ａ）ラズナ（ＲＡＳＮＡ）　ベンチャー事業との邂逅；第３章　「事例研究」（Ｂ）ソリッドワークス（ＳＷＣ）　金の卵からゴールデンイーグルへと変身；第４章　「事例研究」（Ｃ）『旧世界』に生きたクボタの『新世界』企業への脱皮の挑戦　事業構造革新の嚆矢としてのＩＴ事業進出；第５章　日本の産業界が覚醒のために、為すべきことは？；第６章　ビックとソリッドワークス・コミュニティと過ごした楽しい日々

妹尾　陽三(セオ　ヨウゾウ)
１９４３年広島県出身。２００３年トヨタケーラム特別顧問、アンペール監査役など。ミルトス（株）設立、社長就任。欧米のＩＴ商品の再販事業を展開し今日に至る（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）