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内容紹介・もくじなど
著者プロフィール
林(高木) 朗子(ハヤシタカギ アキコ)
理化学研究所脳神経科学研究センター多階層精神疾患研究チームチームリーダー。1999年、群馬大学医学部医学科卒業。同大学大学院医学系研究科に入学し、2005年に修了。博士(医学)。その後、ジョンズ・ホプキンス大学、東京大学などを経て、2019年より現職。新学術領域研究「マルチスケール精神病態の構成的理解」(2018~2022年度)の領域代表を務める 林(高木) 朗子(ハヤシタカギ アキコ)
理化学研究所脳神経科学研究センター多階層精神疾患研究チームチームリーダー。1999年、群馬大学医学部医学科卒業。同大学大学院医学系研究科に入学し、2005年に修了。博士(医学)。その後、ジョンズ・ホプキンス大学、東京大学などを経て、2019年より現職。新学術領域研究「マルチスケール精神病態の構成的理解」(2018~2022年度)の領域代表を務める |
うつ病、自閉スペクトラム症・ADHDなどの発達障害、PTSD、統合失調症、双極性障害…多くの現代人を苦しめる「心の病」は、脳のちょっとした変化から生まれます。誰にでも起こりうるこの病は、何が原因で、どのようなメカニズムで生じるのでしょうか?さまざまな角度から精神疾患の解明に挑む研究者たちが、研究の最前線をわかりやすく紹介。そのしくみから「治る病」にするための道筋まで。
もくじ情報:第1部 「心の病」はどこから生じるのか?(シナプスから見た精神疾患―「心を紡ぐ基本素子」から考える;ゲノムから見た精神疾患―発症に強く関わるゲノム変異が見つかり始めた;脳回路と認知の仕組みから見た精神疾患―脳の「配線障害」が病を引き起こす?);第2部 脳の変化が「心」にどう影響するのか?(慢性ストレスによる脳内炎症がうつ病を引き起こす?―ストレスと心と体の切っても切れない関係;新たに見つかった「動く遺伝因子」と精神疾患の関係―脳のゲノムの中を飛び回るLINE‐1とは;自閉スペクトラム症の脳内で何が起きているのか―感覚過敏、コミュニケーション障害…さまざまな症状の原因を探る;脳研究から見えてきた注意欠如・多動症(ADHD)の病態―最新知見から発達障害としての本態を捉える);第3部 「心の病」の治癒への道筋(PTSDのトラウマ記憶を薬で消すことはできるか―認知症薬メマンチンを使った新たな治療のアプローチ;脳科学に基づく双極性障害の治療を目指す―躁とうつを繰り返すのはなぜか、正しく診断するにはどうすれば良いか;ニューロフィードバックは、精神疾患の治療に応用できるか―脳活動を誘導して症状を緩和する;ロボットで自閉スペクトラム症の人たちを支援する―人間にはできない早期診断・適切な支援が可能に;「神経変性疾患が治る時代」から「精神疾患が治る時代」へ―「前触れ症状」を見出して根本治療を確立する)