１９世紀のフランス文壇において、自由を求め、権威に縛られることなく自立した芸術家として数々の名作を遺したギィ・ド・モーパッサン（１８５０‐１８９３）。母親から芸術家になるべく育てられた青年時代、フロベールとの邂逅から作家として名を馳せたのち４３歳で夭折するまで、短くも激しい生涯を駆け抜けた作家の人生を稀代の伝記作家が描く。
もくじ情報：逃げ出した仔馬；詩と現実；二人の師；戦争；役人；グルヌイエール；ロワイヤル通りからグルネル通りへ；脂肪の塊；“おやじ”の死；『女の一生』、そして人生；ベラミ；サロンの空気、沖の空気；オルラ；去り行くエルヴェ；山の向こう側；大詰め；生きた死者

トロワイヤ，アンリ(トロワイヤ，アンリ)
１９１１年モスクワ生まれのロシア系フランス人作家。１９３５年に処女小説『ほの明かり』を発表して以来、２００７年に九十五歳で没するまで精力的に小説、伝記、エッセイ等を発表した。日本でも多数の作品が翻訳されている