内容紹介：情熱の歌人・与謝野晶子の華麗な現代語訳で色鮮やかによみがえる平安の日々平安時代の日記文学である『紫式部日記』『和泉式部日記』を、大正の歌人・詩人である与謝野晶子が華麗な文体で大胆に現代語訳した名作。二つの日記作品に加え、独自の視点で語る論考「紫式部考」を併録。
遙か平安の頃にも、女性たちには情熱と揺るぎない自我があふれていた。恋の歓び、プライド、苦しみや悲しみ、生きる虚しさ。紫式部と和泉式部による古典日記文学の双璧を、千年後の大正モダンをたくましく生き抜いた歌人・与謝野晶子が大胆に語り直す名訳。繊細かつ絢爛華美な文章で、２人のまなざしと感性、平安の女心が鮮やかに蘇る。紫式部の人生を概観し、『源氏物語』執筆に至る素地を追う「紫式部考」も付録。
もくじ情報：紫式部考；紫式部系図；紫式部・和泉式部年譜；新訳紫式部日記；新訳和泉式部日記

与謝野　晶子(ヨサノ　アキコ)
１８７８年大阪府堺市生まれ。１９０１年、第一歌集『みだれ髪』を刊行。１９０４年には詩作品「君死にたまふことなかれ」を『明星』に発表した。小説、随筆、評論、童話、戯曲など、多岐にわたって活躍。幼少期より古典に親しみ、『源氏物語』を２度現代語訳したほか、『栄華物語』の現代語訳などの優れた訳業を遺した。１９４２年没（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）