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内容紹介・もくじなど
著者プロフィール
原田 ひ香(ハラダ ヒカ)
1970年神奈川県生まれ。2005年「リトルプリンセス二号」でNHK主催の創作ラジオドラマ脚本懸賞公募最優秀作に選出され、07年「はじまらないティータイム」ですばる文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 原田 ひ香(ハラダ ヒカ)
1970年神奈川県生まれ。2005年「リトルプリンセス二号」でNHK主催の創作ラジオドラマ脚本懸賞公募最優秀作に選出され、07年「はじまらないティータイム」ですばる文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) |
松尾純一郎、57歳。大手ゼネコンを早期退職し、現在無職。妻子はあるが、大学二年生の娘・亜里砂が暮らすアパートへ妻の亜希子が移り住んで約半年、現在は別居中だ。再就職のあてはないし、これといった趣…(続く)
松尾純一郎、57歳。大手ゼネコンを早期退職し、現在無職。妻子はあるが、大学二年生の娘・亜里砂が暮らすアパートへ妻の亜希子が移り住んで約半年、現在は別居中だ。再就職のあてはないし、これといった趣味もない。ふらりと入った喫茶店で、コーヒーとタマゴサンドを楽しみ、せっかくだからもう一軒と歩きながら思いついた。これから、趣味は「喫茶店、それも純喫茶巡り」にしよう。東銀座、新橋、学芸大学、アメ横、渋谷、池袋、京都―。コーヒーとその店の看板の味を楽しみながら各地を巡るが、実は苦い過去を抱えていた。妻の反対を押し切り、退職金を使って始めた喫茶店を半年で潰していた―。