|
内容紹介・もくじなど
著者プロフィール
何 致和(カ チワ)
1967年台北生まれ。国立東華大学大学院創作・英語文学修士課程修了、輔仁大学で比較文学の博士号取得。出版社の編集などを経て、現在、国立台北芸術大学大学院領域横断的文学創作専攻〔文学跨域創作研究所〕の副教授。短篇小説集『失去夜的那一夜』、長篇小説『外島書』『地鐵站』(日本語版『地下鉄駅』及川茜訳、河出書房新社)などの著作で、寶島文学賞、聯合報文学賞、台湾文学金典賞などを受賞 何 致和(カ チワ)
1967年台北生まれ。国立東華大学大学院創作・英語文学修士課程修了、輔仁大学で比較文学の博士号取得。出版社の編集などを経て、現在、国立台北芸術大学大学院領域横断的文学創作専攻〔文学跨域創作研究所〕の副教授。短篇小説集『失去夜的那一夜』、長篇小説『外島書』『地鐵站』(日本語版『地下鉄駅』及川茜訳、河出書房新社)などの著作で、寶島文学賞、聯合報文学賞、台湾文学金典賞などを受賞 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
僕の人生最初の記憶は、3歳で神棚の前に跪かされ、百元札を盗んだ咎で両親と祖母から叱責されているものだ。でも、この記憶は本物だろうか…?台湾のとある都会の片隅、夜市と花街で名を馳せる猥雑な下町で、僕ら3人―僕、翊亞、阿煌は育った。12歳の夏休み、僕らは廃屋の敷地にそびえるマンゴーの樹にツリーハウスを造り、大人たちが禁じた境界線の向こうを眺めながら、この街から脱出する秘密の計画を立てた。時が経ち、暗号学を教える大学教授の職を失い、幼い娘の世話に専念する僕のもとに、ピアニストとして名声を得ていた翊亞の訃報が届く。「こんな日が来るのを俺はとっくに知ってた」阿煌の言葉をきっかけに、僕は暗号を解くように、過去の記憶を手繰り始める―。