内容紹介：北海道警察本部の裏金問題をはじめとする不祥事や違法行為、犯罪が一気に噴き出すことになった”道警最悪の一週間”から、罰のように捜査の第一線から外され続けた佐伯宏一だったが、その能力の高さから重大事案の検挙実績では道警一と言われていた。その佐伯は、度重なる警部昇進試験受験の説得に心が揺れていた。その頃、苫小牧中心部から３０分ほどにある競走馬の育成牧場を営む家に押し入った四人が、豪邸にあった猟銃で家人を射殺してしまう。強盗殺人犯となった四人は札幌方面に逃走を図った。一方、機動捜査隊の津久井卓は人質をとって立てこもった傷害犯の逮捕に向かっていた……。それぞれの願いや思惑がひとつに収束していく時、警官たちの酒場にある想いが満ちていく－－。
捜査の第一線から外され続けた佐伯宏一。重大事案の検挙実績で道警一だった。その佐伯は、度重なる警部昇進試験受験の説得に心が揺れていた。その頃、競走馬の育成牧場に強盗に入った四人は計画とは異なり、家人を撲殺してしまう。“強盗殺人犯”となった男たちは札幌方面に逃走を図る…。それぞれの願いや思惑がひとつに収束し、警官の酒場にある想いが満ちていく―。大ベストセラー道警シリーズ、第１シーズン完！それぞれの季節、それぞれの決断―。

佐々木　譲(ササキ　ジョウ)
１９５０年北海道生まれ。７９年「鉄騎兵、飛んだ」でオール讀物新人賞を受賞。９０年『エトロフ発緊急電』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞長編部門を受賞。２００２年『武揚伝』で新田次郎文学賞、１０年『廃墟に乞う』で直木賞を受賞。１６年日本ミステリー文学大賞を受賞する（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）