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内容紹介・もくじなど
著者プロフィール
畑野 智美(ハタノ トモミ)
1979年、東京都生まれ。2010年『国道沿いのファミレス』で第23回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 畑野 智美(ハタノ トモミ)
1979年、東京都生まれ。2010年『国道沿いのファミレス』で第23回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) |
「それぞれに過去はあって、これからどう生きていくのか悩んで、闘っていることはわかるから、気にせずに自分のことだけ考えていればいいの」大学生の頃、自分のことを好きだという友人から性暴力を受けたスミレ。忌まわしい記憶を胸中に押しこめながら社会人として過ごしていたが、久しぶりに会った女友達から、彼が当時のことを美しい思い出として吹聴していたことを聞いて、何もできなくなってしまう。行政がケアを目的に作り上げた街で暮らすことになり、いじめや虐待など、暴力を受けてきた人々と関わりながら、自分はどう生きていくのか、模索していくが―。人の心は、あまりにも繊細で複雑だ。痛みと再生を真っ向からとらえた物語。