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出版社名:小峰書店
出版年月:1998年10月
ISBN:978-4-338-01016-0
1冊 27cm
木ぼりのオオカミ 新装版/アイヌの民話
萱野茂/文 斎藤博之/絵
組合員価格 税込 1,672
(通常価格 税込 1,760円)
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内容紹介・もくじなど
この物語は、アイヌ語で語られたウエペケレ(民話)を現代の日本語に直し、さらに絵本の文章にするために手を加えたものです。アイヌの人びとは、自分の手で作った四つ足がついて頭のあるものは、すべて魂がはいっているのだと信じていました。特にお守りは、ふだんは決して人には見せず、肌身離さず持っているものだったのですが、精神の良い人に心をこめて作ってもらったものは、ほんとうに魂がはいっていて、お守りの役目をはたしてくれると信じていました。ですから、この話は、私たちには、なんとなく本当だと考えられるような話なのです。この話そのものが、クマの恋が原因なわけですが、このクマの気持ちを原文では「たとえどこへ蹴落とさ…(続く
この物語は、アイヌ語で語られたウエペケレ(民話)を現代の日本語に直し、さらに絵本の文章にするために手を加えたものです。アイヌの人びとは、自分の手で作った四つ足がついて頭のあるものは、すべて魂がはいっているのだと信じていました。特にお守りは、ふだんは決して人には見せず、肌身離さず持っているものだったのですが、精神の良い人に心をこめて作ってもらったものは、ほんとうに魂がはいっていて、お守りの役目をはたしてくれると信じていました。ですから、この話は、私たちには、なんとなく本当だと考えられるような話なのです。この話そのものが、クマの恋が原因なわけですが、このクマの気持ちを原文では「たとえどこへ蹴落とされようと、どんな悪い神にされようとかまわない」というほどに思いつめているのです。人間の娘をかどわかしたことで、他の神々から「列をなして抗議がおしよせ」、父神や兄神にひどくしかられても、それでも諦らめることができないのです。このあたり、とても人間的な感じがしますし、神と人間は平等であり、神は恋にまどうこともあるし、悪いことをすれば罰せられるのだという、アイヌの考え方がよくあらわれていると思います。

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