内容紹介：日本の青春だった「戦後」社会を、等身大の主人公（著者）視点の小説と、時代を映したベストセラーの評論で、交互に照らし出す。昭和百年、戦後八十年企画。
昭和とは何だったのか？日本の青春だった「戦後」社会を、著者自身の経験に拠った等身大の主人公視点の小説と、『山びこ学校』『何でも見てやろう』など当時のベストセラーについての評論で、交互に照らし出す。巻末に、「自著解説」を新たに書き下ろす。
もくじ情報：クリスマスイブの客；山の民主主義―『山びこ学校』が輝いた時代；みぞれ；日本の青春―石坂洋次郎に見る「民主」日本；思い出のサンフランシスコ；『にあんちゃん』が描いた風景―日本の貧困、日本の理想；春の日の花と輝く；ある青年作家の帰国―『何でも見てやろう』という精神；ここでなければどこでも；一九六九年に二十歳であること―『二十歳の原点』の疼痛；時をへてもみんな嘘つき；田中角栄のいる遠景―『私の履歴書』と乾いた砂

関川　夏央(セキカワ　ナツオ)
１９４９年新潟県生まれ。上智大学外国語学部中退。『海峡を越えたホームラン』で第七回講談社ノンフィクション賞を、『「坊っちゃん」の時代』（谷口ジローとの共著）で第二回手塚治虫文化賞を、『昭和が明るかった頃』で第一九回講談社エッセイ賞を、２００１年「明治以降の日本人と、彼らが生きた時代を捉えた幅広い表現活動」により、第四回司馬遼太郎賞を受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）