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内容紹介・もくじなど
著者プロフィール
山本 文緒(ヤマモト フミオ)
1962年神奈川県生まれ。OL生活を経て、87年小説家デビュー。人間関係の繊細なずれから生じる喪失、慈しみをテーマにした作品を描き続ける。『恋愛中毒』で第20回吉川英治文学新人賞、『プラナリア』で第124回直木賞、『自転しながら公転する』で第27回島清恋愛文学賞、第16回中央公論文学賞を受賞。2021年、癌のため逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 山本 文緒(ヤマモト フミオ)
1962年神奈川県生まれ。OL生活を経て、87年小説家デビュー。人間関係の繊細なずれから生じる喪失、慈しみをテーマにした作品を描き続ける。『恋愛中毒』で第20回吉川英治文学新人賞、『プラナリア』で第124回直木賞、『自転しながら公転する』で第27回島清恋愛文学賞、第16回中央公論文学賞を受賞。2021年、癌のため逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) |
人生ではじめて、街中でばったり知人に遭遇した。「のんちゃんじゃない?」と、今はもうだれも呼ばない愛称で声をかけてきたのは、幼なじみの絵美ちゃんだった。デパートの最上階、特別食堂でガラスの器に盛られた宇治金時を食べながら、私達は時間を取り戻すようにあれこれ話す。そして話題は“同級生の成井君”へと移っていき―。
人生ではじめて、街中でばったり知人に遭遇した。「のんちゃんじゃない?」と、今はもうだれも呼ばない愛称で声をかけてきたのは、幼なじみの絵美ちゃんだった。デパートの最上階、特別食堂でガラスの器に盛られた宇治金時を食べながら、私達は時間を取り戻すようにあれこれ話す。そして話題は“同級生の成井君”へと移っていき―。