内容紹介：医療技術は着実に進歩し、難病治療も可能になった。セカンド・オピニオンやインフォームド・コンセント、情報開示やＡＩ活用もいまや当たり前だ。にもかかわらず、患者の不安が一向に減らないのはなぜなのか。現場で感じる「高邁な理想論」と「非情な現実」との乖離、そしてその狭間で治療を続ける臨床医の本心とは－－。患者やその家族と向き合う診察室では語りえない医師たちの苦悩、医療の実情を鋭く切り出す。
医療技術は着実に進歩し、難病治療も可能になった。セカンド・オピニオンやインフォームド・コンセント、情報開示やＡＩ活用もいまや当たり前だ。にもかかわらず、患者の不安が一向に減らないのはなぜなのか。現場で感じる「高邁な理想論」と「非情な現実」との乖離、そしてその狭間で治療を続ける臨床医の本心とは―。患者やその家族と対面する診察室では語りえない医師たちの苦悩、医療の実情を鋭く切り出す。
もくじ情報：１　患者の非常識、医者の非常識；２　すっきりしないのは浮世の常；３　若手医師たちに覚える不安と疑念；４　タダほど嬉しいものはなし、タダより高いものはなし；５　「理想の死」という虚構；結びに代えて―ＳＣＰについて；付録１　我が国の保険医療制度について；付録２　財政破綻したらどうなるのか

里見　清一(サトミ　セイイチ)
１９６１（昭和３６）年鳥取県生まれ。８６年東京大学医学部卒業。国立がんセンター中央病院内科などを経て日本赤十字社医療センター内科系統括診療部長（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）