|
内容紹介・もくじなど
著者プロフィール
谷崎 由依(タニザキ ユイ)
1978年、福井県生まれ。京都大学大学院文学研究科修士課程修了。2007年「舞い落ちる村」で第一〇四回文學界新人賞受賞。19年『鏡のなかのアジア』で第六九回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。近畿大学文芸学部准教授。小説執筆のほか、英語圏小説の翻訳を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 谷崎 由依(タニザキ ユイ)
1978年、福井県生まれ。京都大学大学院文学研究科修士課程修了。2007年「舞い落ちる村」で第一〇四回文學界新人賞受賞。19年『鏡のなかのアジア』で第六九回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。近畿大学文芸学部准教授。小説執筆のほか、英語圏小説の翻訳を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ほんの百日、されど百日。それだけ待てば、赤ん坊が手に入る―。第一子の妊娠中、切迫早産で急遽入院を余儀なくされた「わたし」。医師からは「三ヵ月は出られない」という衝撃の事実を聞かされる。妊娠7ヵ月で子宮口がひらくとは、それほどの重症なのだった。生業とする書き仕事や日常の営みを奪われ、ただすべての時間を横になって過ごす日々の中、ある晩ひとりの女が「わたし」のもとを訪れる。彼女こそ、能『隅田川』に登場する女物狂い。人攫いに遭い子を失った彼女を案内人に、中世・京の都から駆け込み寺、若狭のお水送り、海辺の産小屋へと、「わたし」と“班女”の時空を超えた道行きは続き…。切迫早産での入院中の日々の詳細と、子産みと生命にまつわる夢幻の地獄めぐりを編み上げた、かつてない出産幻想文学。